大阪のお坊さんは、日夜、檀家参りに励んでおります。

その移動手段として、
自動車(四輪)、単車(二輪)を使っているお坊さんが大半だと思います。
私も行く場所、天候等によって四輪、二輪
つまり六輪を使いわけています。
そんな六輪生活をこのコーナーでは語っていきたいと思います。


第一回
スーパーカブ

ホンダスーパーカブは1958年、
本田宗一郎氏が起こした小さな町工場で生まれました。
以来進化を続け、
アジア、アメリカ、ヨーロッパへも輸出され、
生産累計は3000万代に及ぼうとする、
日本が世界に誇れるスーパーなオートバイです。

私たちのまわりにもスーパーカブはたくさん走っています。
郵便屋さん、新聞屋さん(郵政カブ・プレスカブ、共に専用車種)等々、
スーパーカブを見ない日はないと言ってもいいでしょう。
お坊さん+スーパーカブという組み合わせも定番のひとつです。

私も20数年前、檀家参りを始めた時、
最初に乗ったのはスーパーカブでした。
その長所は、抜群の耐久性と低燃費があげられます。
メンテナンスさえしっかりしていれば
10万kmぐらいは楽々と走るでしょう。
短所はもう少しパワーが欲しかったのと、
ギアチェンジがあるので
草履では乗りにくい (足袋が汚れる)ことでしょうか。
うちの先代はドクターシューズなる靴をずっと履いていました。

そんなスーパーカブ+お坊さんの組み合わせですが、
1980年頃からのスクーターの台頭により、減りつつあるようです。
スクーターはオートマチックで足を揃えて乗れ、
足袋が汚れる心配もなく楽チンなのです。

若いお坊さんは、ほとんどがスクーターに乗っているようです。
このままでは環境省のレッドデータブック(絶滅危惧種)に
お坊さん+スーパーカブを載せてもよいかもしれません。

しかしながらスーパーカブ自体は、この先何十年もガソリンエンジンがある限り走り続けるでしょう。
いや電気モーターなどになってもあの形のまま働くオートバイトして存在するのではないでしょうか。

仏の教えのごとく、スーパーカブよ、永遠なれと願いつつ、
第一回はこのへんで…。

合掌

P.S.
ヤマハ・スズキにはそれぞれ
メイト・バーディーという同型車がありますが、
ヤマハのカブ、スズキのカブで通用するので、
スーパーカブにまとめさせていただきました。

平成14年5月1日掲載

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