仏教トリビア〜暮らしの中の仏教語〜

第二十九回【お釈迦になる

 何かを作っていて失敗してだめになる事を「お釈迦になる」と言います。「お釈迦になる」の語源については、阿弥陀様の像を鋳るはずで作った物が失敗してお釈迦になってしまった(阿弥陀様の四十八本の後光が作りにくかったとも)という説もありますが、江戸の鋳物関係者の間で用いられ始めたと言う説もあります。鋳物というのは火の加減が大変難しいようで、少し加減を間違えるとすぐに失敗してしまうのだそうです。江戸っ子というのは「ひ」が「し」と訛るので、鋳物職人は不良品ができたときには「ちょっとし(火)がつよかった」と言うのたそうです。この「しがつよかった」が「しがつようか」になり4月8日がお釈迦様の誕生日ということで「お釈迦になる」という言葉ができたのだそうです。


過去の仏教トリビア

・第二十八回【どっこいしょ】

・第二十七回【西国三十三ヶ所の札所の順番について】

・第二十六回【うろうろ】  ・第二十五回【不思議】

・第二十四回【道楽】  ・第二十三回【一大事(いちだいじ)】

・第二十二回【一期一会】  ・第二十一回【くしゃみ】

・第二十回【玄関】  ・第十九回【我慢】

・第十八回【法螺(ほら)を吹く】  ・第十七回【阿呆(あほう)】

・第十六回【有頂天】  ・第十五回【愛嬌(あいきょう)】

・第十四回【醍醐味(だいごみ)】  ・第十三回【しゃかりき】

・第十二回【がらんどう】  ・第十一回【天邪鬼(あまのじゃく)】

・第十回【有耶無耶(うやむや)】  ・第九回【つまはじき(爪弾き)】

・第八回【ずぼら(ズボラ)】  ・第七回【金輪際(こんりんざい)】

・第六回【極楽】  ・第五回【おっくう】

・第四回【乞食(こつじき)】  ・第三回【旦那(檀那)】

・第二回【無学】  ・第一回【挨拶】


トップへ